特性「ベンチバリア」を持つミュウですね!現スタンダード環境において相手からのベンチ攻撃を防ぐことのできるカードの中で唯一相手からの干渉を受けないカードです!他に相手のベンチ攻撃を防げるカードとしてはスタジアム「空の柱」がありますが,スタジアムは相手に張り替えられてしまうことやスタジアム「混沌のうねり」の影響もあり相手のベンチ攻撃に対する安定した回答とは言い難いです.ただ相手のベンチ攻撃に対する安定した回答となれるミュウはレアリティが★であるため,今回のレギュレーションでは採用することできません.
【トップメタ予想】
環境考察でも記述したことをまとめてみましょう.
1. 相手のベンチにはピジョンが複数体並ぶ可能性が高い
2. 相手のベンチ攻撃を積極的に防ぐことができない
この2点からこの環境ではベンチにばら撒き攻撃ができるポケモンが非常に強力であることが予想できます.このレギュレーションだと「コロトック」がそれにあたります.
コロトック:Cosmic Eclipse 収録
技「きままなえんそう」の効果が非常に面白くとても強力です.効果はプレイヤーの手札の枚数によって3種類の効果から1つ選ばれます.
1. プレイヤーの手札が1枚のとき:素点30ダメージに加えて100ダメージ追加
2. プレイヤーの手札が3枚のとき:素点30ダメージに加えて相手のバトルポケモンが混乱状態
3. プレイヤーの手札が6枚のとき:相手の場のポケモン全員に30ダメージ
手札の枚数を意図した枚数に調整するというハードルはありますが,自然と採用しやすいピジョンのおかげで手札を整えるハードルはかなり低いのもコロトックが安定して強い理由の1つです.
このルールにおいて,技「きままなえんそう」は手札が6枚のときの効果が非常に強力です.「30ダメージをばら撒く」というのがとても環境に強く,ベンチの複数体いるピジョンを2ターンで同時にきぜつさせることでサイドを複数枚取りすることができます.GXポケモンやポケモンVが存在しないこの環境ではサイドレースは1枚ずつ進んでいくため,サイドを複数枚取りできるプランがあることはサイドレースを逆転できる可能性や選択肢を残すことができます.また相手のドローソースとなるピジョンを一気に複数体きぜつさせることで相手の手札の選択肢を減らすこともできたり,3回目4回目の攻撃でHP90,HP120のポケモンを複数体きぜつさせることもできます.ここまででも環境にとても強い性能をしているのですが,このばら撒き攻撃をケアして立ち回ってくる相手に対しても手札を1枚にすることでこの環境では破格の130ダメージを出すことができます.2進化のポケモンもかなり採用しづらい環境のため130ダメージを耐えることのできるポケモンはほとんど存在しません.そのためベンチを広げるとばら撒き攻撃によってサイドを複数枚取りされてしまい,ベンチを絞るとバトル場のポケモンが130ダメージを受けながら限られた手札で次のアタッカーを育てるというハードルを強要されてしまいます.まとめると,
1. 30ダメージばら撒き攻撃によって,ピジョンをはじめとする相手の場の低いHPのポケモンをまとめてきぜつさせることができる
2. ばら撒き攻撃の対策としてベンチを絞ってきた相手に対しては130ダメージで相手のバトル場のポケモンを一撃で倒すことができる
これらの性能によってコロトックはこのレギュレーションに存在するどのアーキタイプに対しても安定して有利を取ることができ,他のアーキタイプと比べても頭1つどころか頭5つほど抜けて強力です.そのためこの環境で安定した勝率を担保するには「コロトックを軸としたデッキを使用する」もしくは「コロトックを軸にしたデッキに安定して勝てるデッキを使用する」のどちらかのアプローチを取る必要があります.
【使用したデッキ】
今回は先ほど記述した2つのアプローチのうち「コロトックを軸としたデッキに安定して勝てるデッキ」を選択しました.
Deck listと特別枠の採用カードは以下の通りです.
特別枠:♢ ガラルマッギョ(3) Sword & Shield 収録
☆ ゲノセクト(1) Unbroken Bonds 収録
デッキを選択するにあたって重視した点は以下の通りです.
1. コロトックの130ダメージを1撃耐えることができる
2. ベンチへの30ダメージをケアすることができる
この2点を満たすことができるポケモンとして道具「鋼鉄のフライパン」の恩恵を受けることのできる鋼タイプポケモンを軸とすることにしました.
【主なカードの採用理由】
- ポケモン -
・クチート:Sword & Shield 収録
‥ 序盤の展開要員でありながら能動的に相手のバトルポケモンについているエネルギーをトラッシュすることができます.道具「鋼鉄のフライパン」はクチートがHP90と耐久面には少し不安がああり効果を十分活かしきれないため他のポケモンにつけたいです.基本的には序盤に技「ともだちをさがす」で展開しながら,技「かみくだく」で相手のバトルポケモンのエネルギーをトラッシュすることで相手のゲームテンポを奪うことができます.ただ技「かみくだく」でトラッシュできるエネルギーは1つだけのため,技に必要なエネルギーのついた相手のバトルポケモンに対しては次のターンの手張りで解決されてしまいます.そのため,次に紹介するガラルマッギョと組み合わせることで「相手の番にガラルマッギョの特性でエネルギーを1枚トラッシュ」「次の自分の番にクチートの技でエネルギーを1枚トラッシュ」し,1往復の間で合計2枚のエネルギーをトラッシュし相手のエネルギーのテンポを大きく奪うことができます.
・ガラルマッギョ:Sword & Shield 収録
‥ 特別枠から採用した今回のコンセプトの1つ.HP120とこのレギュレーションでは非常に高い耐久力を持つ上に草抵抗があるため,草技に対しては140ダメージまで耐えることができます.道具「鋼鉄のフライパン」をつけることでコロトックの最大打点も70ダメージで抑えることができ,回復手段と合わせることで複数回耐えることができます.また特性「トラバサミ」も強力でガラルマッギョが技のダメージを受けるごとにダメージを与えたポケモンのエネルギーをトラッシュすることができます.抵抗力や道具「鋼鉄のフライパン」のおかげでダメージが無効化されたときには発動しませんが,ダメージを受けたときは相手の攻撃を耐えながら相手のリソースを削ることができるようになります.技「ダメージラッシュ」も素点30ダメージに加え,コイン次第では無限に高いダメージを出すことができます.ただ耐えることが重要なのでダメージは30ダメージ出せれば充分です.技に素点30ダメージがあることが重要で最低限の攻撃性能が担保されています.
・ゲノセクト:Unbroken Bonds 収録
‥ デッキに1枚だけ採用できる特別枠の☆枠から選んだこのデッキの最も重要なカードでありエース.HP130の高耐久だけでなく,技「スプリットビーム」が相手のバトル場30ダメージ,相手のベンチポケモン2匹に30ダメージ与えることのできる強力な技を持つポケモンです.どのポケモンよりも大事にしたいため基本的には道具「鋼鉄のフライパン」が手札にあるタイミングで場に出し,同時に道具「鋼鉄のフライパン」もプレイします.このデッキはゲノセクトがバトル場で1回でも多く攻撃することが重要です.そのため序盤はクチートとガラルマッギョでサイドを少し取りながら相手のリソースを削り,終盤はゲノセクトを回復させながら一気にサイドを複数枚取りしていくことを目標としています.相手の場にピジョンが複数体いることを考慮すると3回攻撃できればサイドを3~4枚取ることができます.
・ピジョン:Team Up 収録
‥ 元々はコロトックに容易に倒されてしまうことやクチートスタートしたかったため,採用していませんでしたが調整に付き合ってくれた友人のアドバイスを参考に採用しました.このデッキの特性上1匹のポケモンを育てるのに手間がかかる分,1度育つと多くの攻撃を耐えることができるためサイドを簡単を取られません.そのためピジョンが倒されてもサイドレースにおいて極端に不利になることがありません.進化前のポッポがバトル場でスタートしてしまっても,山札からカードを1枚引ける技を持っているので最低限の仕事ができるのも良い点です.このデッキにピジョンを直接手札に加えられるカードは入っていませんがクチートの技「ともだちをさがす」の対象には含まれるため,相手がバトル場のポケモンを壁にしながらベンチのポケモンを育ててきたときはこちらにも余裕が生まれるのでピジョンを手札に加えながら場を作っていきます.当日の試合ではグッズロックと対戦する機会がありピジョンが非常に機能していました.元々はコントロール系統のハンデス対策に対するメタカードとして採用しましたが場面問わず非常にいい活躍でした.アドバイスをくれた友人には本当に感謝です.
- トレーナーズ & エネルギー -
・道具「鋼鉄のフライパン」:このデッキの核でありスタートでもあるカード.いつでも手札に来てほしかったので4枚採用.またグッズ「冒険のカバン」も採用しているため鋼鉄のフライパンを手札に加えられるカードはデッキに5枚採用しました.このおかげで鋼鉄のフライパンがほとんどの試合でほしいタイミングに手札に加えることができました.どのアーキタイプのデッキにも強く,特にこのレギュレーションだと小さな打点でビートしてくるタイプのデッキも多いためこちらのポケモンにダメージを与えること自体がハードルになるデッキも多かったように感じます.
・グッズ「ギリギリポーション」:このデッキで唯一グッズで回復できるカード.「残りHPが30以下のポケモンのHPを120回復させる」という限定的なシチュエーションでのみ使うことのできるカードです.ただこのデッキとは相性がよく,デッキの特性上ダメージを軽減させながら蓄積させることができるため使用頻度はかなり多かったです.特に後で紹介するサポート「ポケモンセンターのお姉さん」との噛み合いが良いのも評価点です.道具「鋼鉄のフライパン」のついたHP120のガラルマッギョは1回の攻撃で60ダメージ以上のダメージを受けると2回目の攻撃できぜつしてしまいますが,サポート「ポケモンセンターのお姉さん」を使用することでもう1度相手の攻撃を耐えることができるようになります.しかし1回の攻撃で受けたダメージが90ダメージ以上だと,90-60+90=120でサポート「ポケモンセンターのお姉さん」を使用してもちょうどガラルマッギョがきぜつしてしまいます.これがギリギリポーションだと,90ダメージ受けたガラルマッギョの残りHPは30になり120回復することでHPが全回復しもう1度相手の攻撃を耐えることができるようになります.そのため「80以下のダメージにはポケモンセンターのお姉さん」「90以上のダメージにはギリギリポーション」で回復することで上手く相手の攻撃を耐えることができます.
・グッズ「リーリエのピッピ人形」:このデッキは攻撃するために最低2枚のエネルギーを必要としているため時間を稼ぐことのできるカードとして採用.またグッズ「メタルソーサー」との相性も良くバトル場にリーリエのピッピ人形,ベンチにアタッカーを準備した状態でグッズ「メタルソーサー」を使ってエネルギー加速.バトル場のリーリエのピッピ人形を効果で山札の1番下に戻しながらアタッカーがバトル場に出て行く,いう動きの助けになってくれます.少し時間を稼いでくれたら充分なので必要最低限の2枚採用.
・サポート「マリィ」:それなりに山札からカードを引けるドローソースでありながら相手の手札にも干渉できる非常に優秀なカード.主にコロトック軸のデッキに対して手札の枚数を調整するハードルにもなれると思い4枚採用しています.
・サポート「シロナ&カトレア」:トラッシュからサポートを回収できる上に,追加条件を満たすことでドローソースにもなれるこれまた非常に優秀なカード.基本的に場がそれなりに完成するとたくさんドローする必要がなくなるため手札に多くの選択肢を残すことができるこのカードを採用しました.このデッキには1枚採用のサポートが多く,いずれも「複数枚入れたくないけど,必要な相手には何度も使い回したいカード」という共通点があるため非常に重宝しました.
・サポート「ザオボー」:コントロール系統相手に真価を発揮するカード.特殊エネルギー「リサイクルエネルギー」や道具「エスケープボード」,スタジアム「まどろみの森」など対象範囲も広いため使い勝手がとても良いです.ただしゲームの最初に手札にあっても困るカードなので採用枚数は1枚.
・サポート「ルザミーネ」:サポート「シロナ&カトレア」で回収したいNo.1サポートカード.ルザミーネのおかげで1枚採用のカードをほぼ無限に使いまわすことができます.スタジアムも回収することができますが,基本的にはサポート「シロナ&カトレア」を1枚以上+再利用したいサポートを1枚以下の合計2枚をトラッシュから回収します.このデッキのサポートループシステムを支えている重要なカードではありますが,これも序盤に手札にあっても困るのでサポート「シロナ&カトレア」で誤魔化すこととし採用枚数は1枚.
・サポート「ポケモンセンターのお姉さん」:再利用できる回復カード.このデッキにおいて弱いわけがありません.このレギュレーションにおける「60ダメージ回復」は非常に強力です.またこちらのポケモンを「こんらん」や「ねむり」「マヒ」といった特殊状態にしてくるカードも一定数存在するだろうと考えてたため,特殊状態への対策カードとしても優秀でした.このカードが手札かトラッシュにあるととりあえず安心です.よっぽどサポート「ザオボー」やスタジアムを回収したい相手でない限り,サポート「ルザミーネ」で回収したいサポートはこのカードです.ただ序盤に手札にあっても手札を増やせるサポートではないので採用枚数は1枚.
・特殊エネルギー「リサイクルエネルギー」/ スタジアム「テンガン山」:どちらもエネルギーの総枚数を誤魔化してくれるカード.バトル場のポケモンとベンチのポケモンを入れ替えたいタイミングが多いにも関わらず逃げるためのエネルギーが重いポケモンが多いためエネルギー切れしないように採用.ただテンガン山はよっぽど場からトラッシュしたいスタジアムが出てる場合以外は無理に出す必要はないです.サポート「ルザミーネ」で回収することもできるのでエネルギーが切れることはほとんどないですが,そもそもトラッシュからテンガン山を回収する動きそのものがあまり強くないので色々な可能性に備えて手札に残しておく方がいいと思います.逆にリサイクルエネルギーは積極的にバトルポケモンにつけていきたいです.
【対戦会の簡単なレポート】
対戦会は予選BO1のスイスドロー形式を4戦,予選の結果BEST4が決勝トーナメントに進みトーナメント戦,という試合形式でした.予選は4戦中3勝1敗の4位で何とか決勝トーナメントに進むことができ,決勝では2戦2勝できたため優勝することができました.
予選4戦目で1度負けてしまったのですが,その対戦では序盤に道具「鋼鉄のフライパン」が引けなかったことと,お相手のデッキがこちらのメインアタッカーのゲノセクトの攻撃が有効に働かないタイプのデッキだったことが敗因でした.お相手の方は本当にいいデッキ選択だったと感じました.
対戦会を通して勝てた試合はポケモンを場に出すタイミングで道具「鋼鉄のフライパン」を同時にプレイすることができたことが大きかったです.また回復が間に合う打点の攻撃だったこともあり相手の高打点に必要なリソースを切らせたり耐久しながらサイドを取っていくこともできました.予選の2戦目は戦況も残り時間も非常に苦しい戦いでしたが,ゲノセクトが終盤一気にサイドを取りに行ける状況を作ってくれたおかげで勝つことができました.また決勝ではガラルマッギョ+クチートで相手のバトルポケモンのエネルギーを2枚トラッシュすることができ,試合のテンポを取ることができました.想定していたギミックや採用したカードがほとんど無駄なく活躍できたので非常に嬉しかったです.また予選3戦目はメタの対象としていたコロトックを軸としたデッキとも対戦できました.この試合は要望があったこともあり動画化したのでよければそちらもご覧ください.
【最後に】
普段から特殊レギュレーションや環境考察,ちょっと変わったカードを軸としたデッキ作りが好きなので,特殊レギュレーションの対戦会は非常に楽しかったです.実際の対戦会では私が想像していたアーキタイプよりもさらにいろんな種類のデッキを見ることができ,参加者の方々の発想の豊かさを肌で感じました.
またこのような特殊レギュレーションの対戦会があればぜひ参加したいと思います.単純に新弾パックが追加された環境で今回と同ルールの対戦会をするのもいいですし,最近使用率の低い2進化ポケモンにスポットライトを当てたレギュレーションとかも面白いかもしれませんね.みなさんも特殊レギュレーションのルール,考えてみてはいかがでしょうか.きっと特殊レギュレーションが好きになると思います.
ここまで読んでいただきありがとうございました!それではまた次回!
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